こんにちは、マダムとら子です。
今日は、狩猟免許のお話をいたします。
日本で狩猟を行う場合、基本的には狩猟免許が必要になります。
狩猟免許を取得するには、各都道府県知事が行う試験に合格する必要があります。
狩猟免許の種類
現在、使用出来る猟具の種類に応じて、次の4種類の狩猟免許があります。
- 網猟免許
- わな猟免許
- 第一種猟銃免許
- 第二種猟銃免許
それぞれの免許について、お話いたします。
網猟免許
使用出来る猟具
網(むそう網、はり網、つき網、なげ網)
捕獲対象
鳥類(カモ類、すずめ等)
うさぎ網を使用した場合は、ノウサギや雪うさぎを捕獲できる
年齢制限
狩猟免許試験の日に18歳以上であること
わな猟免許
使用出来る猟具
わな(くくり罠、箱罠、はこおとし、囲い罠)
捕獲対象
獣類(イヌ科、イタチ科、シカ、イノシシ等)
罠を使用しての鳥類の捕獲は、禁止。
年齢制限
狩猟免許試験の日に18歳以上であること
第一種銃猟免許
使用出来る猟具
装薬銃(ライフル銃・散弾銃)と、空気銃
捕獲対象
鳥類(カモ類、すずめ等)
獣類(イヌ科、イタチ科、シカ、イノシシ等)
ただし、ライフル銃による捕獲は、シカ・イノシシ・クマに限定される。
年齢制限
狩猟免許試験の日に20歳以上であること
第二種銃猟免許
使用出来る猟具
空気銃
捕獲対象
鳥類(カモ類、すずめ等)
獣類(基本的には、ウサギ等の小動物。最近は威力の高いプリチャージ式空気銃で、罠にかかったシカやイノシシの止め刺しをする事があるそうです)
年齢制限
狩猟免許試験の日に20歳以上であること
各狩猟免許の特徴
私の少ない経験からの主観になりますが、各狩猟免許の特徴をお話します。
網猟免許の特徴
網による捕獲が優れている点はいくつかありますが、獲物を傷めにくいというのがあります。
私は散弾銃でマガモを捕獲した際、胸の肉(鴨ロース)に散弾が入ってしまう事が何回もありました。
弾が入った肉の部分とその周辺はうっ血しており、味が低下します。
その点、網による捕獲は、美味しい肉を食べるのに向いてます。
わな猟免許の特徴
わなによる捕獲も優れている点がいくつかありますが、その中で捕獲効率の良さというのがあります。
狩猟マンガ『山賊ダイアリー』の中で、主人公の師匠である佐々木さんが、大量のイノシシを解体しているシーンがあります。
あれだけ大量に獲物が捕獲出来るのは、罠の大きな利点だと思います。
罠は、一人につき最大30個まで仕掛ける事が出来ます。
罠の数が多いほど、一般的に捕獲数が多くなります。
第一種銃猟免許と第二種銃猟免許の特徴
2種類の銃猟免許の違いと注意点
初めに、第一種銃猟免許と第二種銃猟免許の違いと、注意点についてお話し致します。
第一種銃猟免許と第二種銃猟免許の関係は、普通自動車免許(車の免許)と原動機付自転車免許(原付免許)の関係に似ています。
普通自動車免許を所持していれば、原動機付自転車も運転出来るのですが、原動機付自転車免許のみでは、普通自動車の運転は出来ません。
同様に、
第一種銃猟免許の場合は、装薬銃(ライフル銃・散弾銃)と空気銃が使えますが、第二種銃猟免許の場合は、空気銃のみが使用出来ます。
網と罠の場合は、所持するのに許可は要りませんが、猟銃の場合は異なります。
【第一種猟銃免許】と【第二種猟銃免許】だけでは、猟銃を所持する事は出来ません。
猟銃を所持する場合、各都道府県の公安委員会の許可が必要になります。
また、各都道府県の公安委員会に猟銃の所持許可を得ただけでは、猟銃による狩猟を行う事も出来ません。
つまり、猟銃による狩猟を行う場合は、猟銃免許と狩猟に使える猟銃の許可の2つが必要になります。
第一種銃猟免許の特徴
第一種銃猟免許の良いところは、色々な事が出来る点だと思います。
鳥類も獣類も捕獲する事が出来ます。
また、罠にかかったイノシシの止め刺しをする時に、猟銃を使用すればイノシシに逆襲される可能性は減ります。
第二種銃猟免許の特徴
第二種猟銃免許の良いところは、音の小ささと獲物を傷めにくい部分です。
先ず音の小ささについて。
よく年配の猟師さんは、耳が遠くなっている方が多いです。
空気銃は装薬銃に比べて音が小さいから、聴力への影響が装薬銃に比べて小さくて、耳が遠くなりにくいと思います。
また、音の小ささは、
猟銃を使用するのに合法な場所ではあるが、装薬銃を使用するのが憚れるような場所にも向いていると思います。
空気銃は正確な弾が一発出るため、頭や首に弾を当てれば獲物の肉を傷めにくいです。
実際にやってみて
私は、【網猟免許】と【わな猟免許】と【第一種猟銃免許】を所持しています。
散弾銃による狩猟を3年間やっていますが、【網猟免許】と【わな猟免許】による狩猟はやっていません。
【ペーパー網師】かつ【ペーパーわな師】です。
罠を設置すると、毎日最低1回、出来れば1日に2回の見廻りが必要になります。
仕掛けたい場所が生活圏から遠くなればなるほど、見廻りは大変になります。
だから、罠を仕掛ける場所を確保するのは、意外と難しいです。
また、
元々罠が設置してある場所の近くに罠を仕掛けるのは、既にその場所で罠をしている人からしたら、妨害している事になります。
余計なトラブルの元にもなります。
これは、罠に限った話ではないのですが…
私の場合、兼業主婦のため、平日に自由に使える時間は限られています。
そのため、週末を中心に狩猟をしています。
見回りを毎日する必要のない銃猟を週末にしています。
私は、将来的には小さな畑をやってみたいと思っています。
小さな畑をやったら、そこで罠や網をやってみたいと思います。
網猟免許とわな猟免許を使うのは、その時の楽しみです。
参照文献:狩猟読本 一般社団法人大日本猟友会発行(平成31年4月増刷分)