先日のカモ撃ちでの出来事です。
鴨マグナム炸裂!!
この日も、ウシオと一緒にカモ撃ちに来ました。
ここは、お留守やな。
あっ。マガモ。
えっ。どこどこ。
マガモが右側から左側へ、プカプカと泳いでます。その距離、約40ヤード。
よっしゃ。
ドゴーン!!!!!
ウシオが撃った弾がマガモに当たりました。
まだ生きてる。止め矢を撃たないと。
もう撃たんでええ。シロを連れてこい。
とら子はマガモの回収の為に、ラブラドールレトリバーを車から連れてきます。
あっ。潜ってもうた。
半矢だったようで、マガモが水に潜りました。
半矢になったカモは、いくつかの行動パターンがあります。
池に落ちた場合は、池に潜り水草に噛みつき浮いてきません。死ぬまで浮いてこない・死んでも浮いてこない、という話もあります。以前私も、潜られたカモを1時間以上探しましたが、発見出来ませんでした。(半矢の鴨を探して池を覗いていた私は、子犬のシロに後ろから突かれて池に落とされましたが。。。)
名犬シロ
シロが池の近くまで来ました。池には全くカモの姿は見えません。シロは池に入る場所を探しますが、上手く入れる場所がありません。池の縁まで来て水に入ろうとして辞めます。それを2,3回繰り返した後、ドボンと池に入りました。シロは少し泳いで、情けなさそうな顔でウシオの顔を見つめます。すり鉢状の池で、水から上がれないからでしょうか?ウシオが池の周囲をぐるっと回って、水から上がりやすい場所に誘導しようとします。
その時、シロの姿が急に消えました。次に姿を表した時には、マガモを口に咥えて出てきました。
これまでシロは、浮いているカモの回収は出来ますが、潜った鴨の回収は出来ませんでした。
今回初めて、潜ったカモの回収をシロは出来ました。この出来事は私にとって、獲物を捕獲出来た事よりも何倍も嬉しかったです。
流石、シロは名犬やで。
それにしてもカモマグナムは、よく効くな。
ワシもひっくり返りそうになったで。
とら子とウシオは手詰め装弾でマグナム弾を作って、今回初めての実践投入です。今までは33gの鴨弾を使ってましたが、イマイチ威力が弱いように感じていました。ウシオが以前使っていたアポロの鳥弾か、それ以上を目指して作成しました。
鉛マシマシ。
火薬マシマシ。
鉛マシマシ。
火薬マシマシ。
あわや銃身破裂
また未亡人(未亡鴨?)をつくってもうた。
ワシも罪つくりな男やで。
ワシの仕事は終わった。あとは、とら子が撃て。
2つ目の池で、目的のマガモを捕獲してウシオは満足でした。とら子に撃てと言います。次の池は、私が先行します。
池のすぐ近くの竹林に来ました。竹林を抜けるとすぐに小さな池があります。獲物も近いようです。カモの気配が多数しています。
池の縁に来ると、カルガモが20羽近く飛び立ちました。小さな池なので距離も近いです。
もらった~。
行け~、鴨マグナム!!
しゅぽーん!!!
音が他の鴨マグナムと違います。
反動も、ほとんどありません。
5mくらい先に、鉛色の塊が飛びました。
とら子、もう撃つな!!
安全な方向(この時は空に向けて)に銃口を向けて10秒間数えます。教習射撃で習った通りの動作をします。
1,2、3・・・・10
自動装填されていた弾を薬室から取り出します。弾倉の弾も全て(1発)取り出します。
銃を分解して、銃身の中を覗きます。何かが詰まっており、銃身の中が見えません。
棒で銃身の異物を押し出します。すると、ワッズが出てきました。
銃身を覗くと、他に異物は見当たりません。ただし、銃身の中に燃えカスのようなものが多数付着しています。12GA用のボアスネークで、銃身の中を綺麗にします。
銃身の中が完全に綺麗になりました。異物は全く見られません。
散弾銃の動作確認もします。正常に動作し、異常はみられませんでした。
排莢した薬莢を確認します。中には燃焼しなかった火薬が残っていました。薬莢のクリンプの部分が溶けています。
左側の薬莢が異常があった薬莢です。
雷管の状態も確認します。
左側は、異常のあった薬莢。真ん中は、正常に動作した薬莢。右側の赤い薬莢は、火薬量が多かった薬莢です。火薬量が多かった為、雷管が飛び出しています。
今回異常のあった弾は、上記の写真の通り雷管自体には問題は無かったようです。この後も鴨の大群に何度も遭遇しましたが、問題なく他の鴨マグナムは発射されました。
問題が発生したのは、とら子が作ったこの1発のみでした。
まだ確証はありませんが、今回のワッズが銃身に詰まった弾は、雷管のみの爆発で火薬が燃焼しなかった為に詰まった可能性があります。
上記の状況は、 稲見一良さんの著書『ダブルオー・バック』にも出てきます。
事故を回避する為に
今回、自作の弾を使用するにあたって、注意した点がいくつかあります。
・Lyman Shotshell Reloding Handbookの確認。
完読できていないので偉そうな事は言えませんが、必要な本だと思います。アメリカと日本では使用できる薬莢や火薬の条件が異なるので、記載されているレシピの完全な再現は難しいです。だけど、目安というか基準が分かるので、記載されているレシピを参考に自分でレシピを作成するのに必要な本だと思います。
・リローディング用の机を用意する。
机上が乱雑な状態だと、1つの薬莢に火薬を2回入れる(ダブルチャージ)事が起きやすいです。他にも、乱雑な作業場は作業の集中力の妨げになると思います(個人的見解かも知れませんが)。そのため、リローディング専用のスペースというのは必要だと思います。
・疲れている時や忙しい時に作業をしない。
基本中の基本ですが。スミマセン。今回、私は出来てませんでした。そのため、今回のような事が発生しました。
・異常があればすぐに辞める事。
発射したときに『 しゅぽーん!!! 』というシャンパンの栓が拔ける時のような音がしました。他の手詰め弾に比べて、衝撃のなさ。そして、鉛の塊が近距離に落下したのを目撃しました。カルガモが20羽近く居ましたが、小説『ダブル・オーバック』の事をすぐに思い出して、次弾の発射を辞めました。
異常を感じたら安全な方向に銃口を向ける。次弾の発射を辞めて、銃身の中身を確認をする。というのは既製装弾であっても必要な事だと思います。
・目の保護
普段、狩猟や射撃の際、眼鏡等で目の保護はしています。特に今回は、ガスケットの付いているシューティンググラスをしました。万が一、雷管突破した際に眼鏡の隙間から目を損傷しない為にです。
メーカーは違いますが、こういう感じのシューティンググラスです。
最後に
今回、このような事が発生しましたが、ハンドロードは続けます。(今のところは、鴨マグナムとmss用のスラッグ弾の作成です)。今回の不発の原因も目星が付いているので、その対策を行ったうえで、ハンドロードを行います。
実際に自作の弾で獲物が採れるのは嬉しいですし、自分にあった弾も作れます。既製装弾よりも、よく鴨に効きました。何より、弾を作る作業自体が楽しいです。
今回の事を自戒の念を込めて、今回のブログにしました。
馴れてきた頃が一番怖いので、また読み返します。
長文に付き合っていただきまして、ありがとうございました。