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鉛弾の使用、全国で禁止検討?

雑記
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少し古いのですが、こんなニュースがありました。

鉛弾の使用、全国で禁止検討?

鉛弾の使用、全国で禁止検討=野鳥の中毒死防ぐ-環境省

環境省は1日、シカやイノシシなどの狩猟で鉛弾の使用を全国的に禁止する検討を始めると発表した。鉛弾をのみ込んだ水鳥などが中毒死するケースが相次いでいるため、既に禁止されている北海道以外にも対象地域を広げる考え。小泉進次郎環境相は同日の閣議後の記者会見で「北海道以外でも非鉛製銃弾への切り替えを進めていきたい」と述べた。
 鉛は有害物質だが、安価なことから狩猟用の銃弾によく使われている。しかし、散弾銃により飛び散った鉛弾は、カモなどの水鳥が砂とともにのみ込み、体内に吸収される。また、撃たれた獣を食べるワシなどの猛禽(もうきん)類が鉛弾を摂取するケースもある。
 環境省は今後、鉛弾の影響に関する実態調査や海外の事例収集を進めるほか、狩猟関係者と議論する。2021年度に鳥獣保護法の基本方針を改定する際に、全国的に禁止したい考えだ。

時事ドットコムニュースより引用

  

2019年10月1日のニュースです。

狩猟や有害鳥獣捕獲などにおける鉛製の散弾やライフル弾の使用は、既に北海道で禁止されています。これを、全国で禁止する事を検討しているそうです。

北海道ではすべての狩猟鳥獣に対して、鉛弾【①1粒の直径が7mm以上の散弾(スラッグ弾を含む)②ライフル弾】の使用が禁止されています。

補足

既に鉛製の散弾やライフル弾の使用禁止は、北海道に限らず日本各地のある特定の区域でも実施されています。

なぜ鉛製の弾が、水鳥や猛禽類に鉛中毒を起こすのか?

水鳥の鉛中毒が発生する仕組み

水鳥には歯がないので、『砂のう(砂ずり)』に小石を飲み込んで、食物の消化を助けるという習性がある。鉛散弾中毒は、小石と間違えて鉛散弾を飲み込むことによっておこると考えられている。

猛禽類の鉛中毒が発生する仕組み

山野に放置されたニホンジカ(エゾシカ)の残滓ざんしと一緒に、鉛散弾や鉛ライフル弾の破片を食べてしまう事によって起こると考えられている。

狩猟読本(平成31年4月増刷)P252より引用

  

とら子
とら子

(野鳥の中毒死を防ぐ為なら、狩猟の鉛弾規制も仕方ないかな。。。)

  

   

鉛弾のメリット

鉛の有毒性が知られているのに、弾は鉛を使用しているのでしょうか?

それは、鉛には他の素材よりも弾頭としての以下の優れた特徴があるからだと思います。

  1. 価格が安い
  2. 比重が大きい(重たい)
  3. 柔らかい
  4. 加工がしやすい
  5. 腐食しにくい

  

1)価格が安い

弾は消耗品の為、価格の安さは材料としての価値が高いです。

 

2)比重が大きい(重い)

同じ大きさであれば、他の金属よりも重いです。この重さには、大きな利点があります。それは、力の伝達に優れているからです。

極端な話ですが。風船を思いっきり投げても、遠くに届きません。だけど同じ大きさのサッカーボール等であれば、風船よりも遠くに投げる事が出来ます。これは、適度な重さは力を伝えるのに向いているからです。

力の伝達に優れていると、獲物に強いインパクトを与える事も出来ますし、弾丸の有効射程距離(&最大到達距離)も長くなります。

 

3)柔らかい

柔らかいと、獲物に当たった時に弾頭が潰れやすいです。弾頭が潰れると、獲物に与えるダメージはより大きくなります。

   

4)加工がしやすい

融点が327.5℃と、低いです。カセットコンロ位の火力でも溶かす事が出来ます。この加工のしやすさは、スラッグ弾やサボット弾の弾頭を自作するのにも向いています。

  

 加工しやすく重たいため、釣りに使うジグの材料にも向いています。

5)腐食しにくい

鉄系の素材は、錆びやすいです。鉛は腐食しにくいため、水分に強いです。腐食のしにくさは、弾が変質しにくく安全です。狩猟読本にも以下の記載がありました。

軟鉄散弾(ソフトスチール弾)は表面メッキの防錆加工をしてありますが、水分が付着したまま長期保管をすると錆びて団塊状になり、使用上危険です。吸湿品や保管の場所と期間等に十分注意して下さい。

狩猟読本平成31年4月増刷。P170より引用

  

    

とら子
とら子

鉛って、有毒である事を除けば、弾の材料に最適なんですね。

  

本州にあった非鉛装弾の供給が必要だと思います

 

日本で販売されている非鉛装弾の中心は、ライフルの銅弾頭や、ハーフライフルで使われるサボット弾だと思います。

現在、非鉛装弾は鉛の装弾に比べて、種類が少ないです。

本州で使用されている銃は、散弾銃の平滑銃身が多いです。平滑銃身に合う非鉛装弾は、あまり販売されていません。

鉛弾の使用が全国で禁止された場合、内地で使用されている銃にあった非鉛装弾の供給が必要だと思います。

せっかく環境省や農林水産省、各都道府県や市町村と各狩猟者みんなの協力により【野生鳥獣の管理】が上手く行きかけているので、ただ鉛弾を禁止にするのではなくて、準備期間や非鉛装弾の対応をお願い致します。

また、下の資料を読むと、本州から北海道に鉛弾を持ち込んでいるハンターが居てるという内容が書かれていました。もし本当ならば、そういう事は辞めて欲しいです。残滓の問題もそうですが、一部の方のせいで多数のきちんとしている狩猟者が困る事になります。

  

とら子のお願い

とら子
とら子

早い(弾速が速い)

安い

うまい(うまく当たる)

弾の供給をお願い致します

 

参照記事

今回は、以下の資料を参照に記事を作成致しました。誤謬ごびゅうもあるかと思いますが、ご容赦願います。

   

それと下記の記事は、プリチャージ空気銃の話ですが、適正な弾(適正な重量)でないと銃器の本来の性能が出ないという記事です。

  

   

ウシオ
ウシオ

だ…大地よ、海よ、そして生きているすべてのみんな………このオラにほんのちょっとずつだけ元気をわけてくれ…!!!

とら子
とら子

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